第5中足骨骨折とは？高校生と中高年女性に多い理由と予防策を解説！

【高齢女性と高校生に多い足の骨折！第5中足骨骨折の手術データから見る実態】

足の骨折の中でも「第5中足骨骨折」は非常に一般的なものです。特にスポーツをする人や転倒しやすい高齢者に多く見られますが、日本における詳しい統計はこれまであまり知られていませんでした。今回、日本全国の医療データをもとにした最新の研究により、第5中足骨骨折の手術が必要となる患者の特徴が明らかになりました。

【第5中足骨骨折とは？原因と特徴】

第5中足骨は足の小指側にある細長い骨で、スポーツ時のひねり動作や転倒によって折れやすい部分です。特に、以下のような状況で発生することが多いです。

• スポーツ中の急な方向転換やジャンプ：サッカーやバスケットボール選手によく見られます。
• 転倒による衝撃：高齢者が転んだ際に発生することが多いです。
• 慢性的な疲労骨折：長期間の負担がかかることで骨が弱くなり、突然折れてしまうことがあります。

この骨折は、単なるねんざと間違えやすく、適切な治療を受けずに放置すると、骨がくっつかない「偽関節」になることもあります。そのため、早期診断と適切な治療が非常に重要です。

【研究で明らかになった手術を受ける人の特徴】

日本全国の病院データを分析したところ、第5中足骨骨折の手術を受けた人の平均年齢は17.93歳でした。しかし、性別によって発生しやすい年齢に違いがあることがわかりました。

• 男性は10代後半がピーク：特に高校生の間に多く発生。
• 女性は2つのピークがある：1つ目は10代後半、2つ目は50歳前後。

このデータから、高校生のスポーツ活動中に多く発生する一方で、中高年の女性にも高い割合で起こることが明らかになりました。特に、高齢の女性では骨粗しょう症が関係している可能性が指摘されています。

【予防と早期対策が重要！】

今回の研究結果を踏まえると、以下のような予防策が重要になります。

1. スポーツをする若年層への対策

• 適切なウォーミングアップとクールダウンを行う。
• クッション性のあるシューズを使用する。
• 足に負担がかかりすぎないよう、休息をしっかり取る。

2. 中高年女性への対策

• 定期的な骨密度検査を受ける。
• カルシウムやビタミンDをしっかり摂取し、骨を強くする。
• 転倒予防のためにバランス感覚を鍛える運動を取り入れる。

特に、「ただのねんざ」と思って放置しないことが重要です。痛みが続く場合は、早めに整形外科を受診しましょう。

【まとめ】

今回の研究から、日本における第5中足骨骨折の手術が特に高校生と50歳前後の女性に多いことが明らかになりました。スポーツ時の怪我や骨粗しょう症による骨折を防ぐために、適切な予防策を取ることが大切です。

この骨折は見逃されやすいですが、適切な診断と治療を受けることで早期回復が可能になります。足の痛みが気になる方は、早めの受診をおすすめします。

【参考文献】

Ogawa T, Nishi R, Ukita H, et al. The epidemiology of fifth metatarsal fracture surgeries in Japan using nationwide hospital claim database. J Orthop Sci. 2025; doi:10.1016/j.jos.2025.01.005